「メサイア」ただ一人の俺の救い人――。

【ストーリー】
世界各国は軍隊を人口の0．1%までに軍縮、及び、大量殺戮兵器の開発禁止に調印。しかし、争いは兵器から情報戦争へと形を変えたに過ぎなかった。一見平和な世界の水面下で、国家間の熾烈な情報戦が繰り返される中、日本は、救世主となるべくスパイを育成した。他国との情報戦に特攻をも辞さぬ者たちを…。
秘密任務のために特殊機関“チャーチ”で育成されたスパイ、通称“サクラ”。彼らの所属は警察省警備庁・特別公安局外事課五係。“サクラ”には「過去」も無く「国籍」も無い。生きた証を残すことも許されない。そして任務に失敗した“サクラ”を救ってはならない。ただひとり、“チャーチ”での卒業試験を組んだ相手＝“メサイア”を例外として…。
世界の国々が軍縮や武器の凍結・破棄を誓った世界的採択。その是非を問う世界会議が近づき、チャーチでは前の任務でメサイアを亡くした有賀に神北は新たなメサイアとして加々美を呼ぶ。加々美は新人ながら飛び抜けて優秀ではあるが、任務の最中に傍若無人な振る舞いを見せ有賀だけでなく白崎や悠里からも強い反発を買ってしまう。時を同じくして会談の裏で元評議会の堤が失踪し、北方連合の我妻は部下のザ・タワーとハングドマンに堤奪還を指示する。彼らを追うメサイアたち。更に公安4係の三栖、高野の前に消えたはずの周が現れる…。